2017年5月16日火曜日

【音展で試してきたので】ビクターの高いやつ(WiZMUSIC)雑感


音展で試してきました。

手っ取り早く結論を述べれば、WiZMUSICのパッケージングの根幹は「EXOFIELD」という技術に集約されており、付属するヘッドホンやアンプ類は大した意味を持っていなかったです。なので、WiZMUSICの感想を書くためにはまず製品の前提にある「EXOFIELD」という技術・サービスと「WiZMUSIC」というパッケージを切り離して考える必要があるかと思います。

1.EXOFIELDって何?
「EXOFIELD」に付随する技術や試みはかなり革新的だなという印象です。
では「EXOFIELD」とはなんぞやという話なんですが、前方定位を目指す場合に従来のサラウンドヘッドホンでは標準化されている頭部伝達関数を用いてDSPを行い前方定位を実現しようとしていたわけですが、これだと結局頭の形やら耳の形やら個々人の誤差によって理想のものにならないので「じゃあ一人一人測定しちまおうぜ!!!そうすれば無敵じゃん!!!」って感じの脳筋感溢れる考え方がEXOFIELDという技術・サービスの大体の概要です。
しかしながら、実際には測定してデータを造るということは物凄い大変な作業なので、それを簡潔に出来るように開発した技術が「耳内音響マイクシステム」や「個人特性生成アルゴリズム」なるものなわけです。これらは全て一人一人の測定という無理難題をクリアするために生み出されたようなもんで、とんでもねぇコストが投じられているオーラがヒシヒシと感じられます。とくに個人特性生成アルゴリズムは凄まじいなと思いまして、音展で実際にデモを受けた時には測定から補正まで5分と掛からずに実行できていました。一度でも測定やったことある人だったらまじかよパネェってなるかと思います。
耳内音響マイクシステム

なんか箱

この一人一人測定するということ、そしてそのために開発されたギミックがEXOFIELDの核で、これまでの製品やサービスにはなかった革新的な部分です。
そして、生成されたデータを再生する際のソフトウェアにぶち込めば音場補正が有効になるということですが、このあたりも結構革新的なんではないかと思います。というのも通常サラウンドなど音場補正でのDSPと言うとハードまで含めた結構大規模なシステムになりがちなイメージがありますが、EXOFIELDではスマホの再生アプリだったり従来の再生ソフトへのプラグインだったりなど、基本的にはソフト上で完結出来るということのようです。ソフトウェアで対応していけるというのは機材的な負担も少ないしユーザーとしてはありがたいのではないかなと思います。
ただしココらへんの運用周りは割とふんわりしていて、EXOFIELDのニュースリリースを読む限りでは「測定データとEXOFIELD処理をスマートフォンアプリケーション等への実装が可能」「ハイレゾ音源やマルチチャンネル音源など、幅広いアプリケーションへの対応も可能」と書いてあり、WiZMUSICのサイトでは専用音楽再生スマホアプリケーション「WiZMUSIC(名前がややこしい)」とfoobar2000への専用プラグインが用意されているとのことでしたが、マルチチャンネルなどの幅広いアプリケーションへの対応という部分は具体的にどのように実装できてどのように運用できるのかは今のところ明記はされていません。もちろん出来たばかりの新サービスなわけなので、運用面でも今後充実していくとは思われます。

2.それらを踏まえてWiZMUSICというパッケージはどうなのか
眠いから寝る

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Maira Gall